こんにちは、スーです。
我が家は古民家リノベーションということもあり、建具は既成ではなくすべて現作建具を使っています。
このシナの建具がとても素敵なので紹介します。
現作建具とは
現作建具とはその名の通り、現場で作成する建具のことです。
今は実際は現場で作るというわけではなく、建具屋さんが現地を採寸して、加工場で作成したものを現地に納品しています。
現作建具を選んだ理由
我が家が現作建具を選んだのは、リノベーションだから。
既存の柱や梁の位置に入るようにしなければいけないので、工務店さんが初期の段階から既製品ではなく現作建具を見積もってくれていました。
我が家の現作建具紹介
それでは我が家の建具を紹介します!
シナ建具
我が家は、現作建具の中でも比較的安価なシナの建具です。
安価とはいえ、優しい風合いと木目が人気の素材。
我が家の雰囲気にもぴったりで、とても気に入っています。
ドア
こちらは書斎のドア。
ここはリビングのレース障子と横並びなので高さをそろえてハイドアにしてもらっています。
現作建具だとこうして高さを気軽に指定できるのがいいですね。
▽レース障子の記事はこちら
リノベーションということもあって、ありがたいことに現地で高さ関係を確認しながら製作を進めて貰えました。
H2200の現作建具ですが、1年以上暮らしていてもほとんど反らないし、お願いした建具屋さんの技術は素晴らしいです。
シナの木目、スッとしていてシンプルでとても綺麗です。
ドアノブはこだわりがなかったのでお任せ。
シンプルなシルバーの取手になりました。
引き戸
続いて引き戸。
ここは玄関を開けた時に見える建具。
正面が洗面所の入り口の引き戸です。(右はトイレ)
洗面室の引き戸は梁の高さが低く ここに合わせて建具の高さが決まってしまったので、右側のトイレのドアも高さも敢えて低めに揃えてもらいました。
引き戸のデザインは工務店の標準なのですが、引き手の付け方がとてもおしゃれで気に入っています。
ここに手をかけて開けます。
掘り込み引き手に比べてデザイン性が高くて本当に素敵!
材種はこの部分だけツガです。
色が違うのもデザインのアクセントになっていてお気に入りです。
今回お願いした工務店さんの現作建具ではこれが標準のデザインだと伺ったのでそのまま採用してもらいました。
こちらは2枚引き違いの物入れの扉。
2枚になってもシナの優しい風合いのおかげで圧迫感もなく家になじんでくれています。
洗面室〜クローゼットの扉だけは既存柱の関係でアウトセットになっています。
アウトセットなのでここだけは枠が回らず漆喰で巻き込んで仕上げています。
特に指定したわけではないけれど、隣の浴室の枠もないので、見た目も揃ってくれました。
その他の現作建具
我が家の現作建具はシナ建具だけでなく、レース障子や格子戸、古建具の再利用した部分もあります。
どれもお気に入りの建具なのでぜひご覧ください。
現作建具のメリット・デメリット
既製品ではなく現作建具を使うことは、もちろんメリットとデメリットの両面があります。
よく理解した上で採用しましょう!
メリット
メリットは3つ。
①様々な大きさ(高さ)に対応できる
②好きな面材や金具を使える
③すべて1点ものの風合いがある
様々な大きさ(高さ)に対応できる
我が家の場合、これが一番のメリットでした。
もちろん無限に大きくできるわけではありませんが、既製品の製作範囲外の大きさも作ることができますし、ミリ単位で細かく加工することもできます。
解体してみて初めて寸法がわかる、という我が家のようなリノベーション住宅にはおすすめです。
好きな面材や金具を使える
そして面材や引き手金具など、自分の好きなものを組み合わせてオリジナル扉が作れるのがメリット。
デザインや大きさはもちろん、素材感などもカスタマイズできるのが面白いところです。
すべて1点ものの風合いがある
現在建具は、現場で採寸をして建具屋さんが一つ一つ手作りします。
一つとして同じものはないので、独特の風合いを楽しむことができます。
デメリット
もちろんデメリットもあります。
①価格が高い
②反りやすい
③経年時の不具合に対応してもらえるか不明
価格が高い
現作建具は一つ一つ手作りな分、コストは高めです。
面材や素材等もこだわればこだわるほど高くなっていくので、気をつけなければなりません。
反りやすい
現作建具は職人の技術にもよりますが、既製品に比べて反りやすいです。
現場の進捗に合わせて作製することもあって、新しく使用した糊や木材が乾く時に収縮したり膨張したり、動きやすいと言われています。
▽入居1年経った材の収縮状況についてはこちら
経年時の不具合に対応してもらえるか不明
また、基本的に一点ものなので、既製品に比べてメンテナンス性も劣ります。
将来的に同じ面材が手に入るかどうか、建具業者が健在かどうか、なんともわからない部分が多いです。
よほど凝ったものでなければ大丈夫とは思いますが、そういうリスクがあることは知っておきましょう。
おわりに
今は既製品でも素敵な建具がたくさんありますが、やはり現作ならではの質感は特別です。
既製品には既製品の良さが、現作建具には現作建具の良さがあるので、違いを知った上でぜひ採用してほしい建具です^^